このポスターは『らくらく遺言』が刷り上がりと同時に制作した。
ミーツ出版は覚悟をもって、このポスターを世に出すことにする。
■800円の本に破格とも言えるサービス
注目いただきたいのはポスター左中段の文言。
「遺言を書いたら無料で添削(てんさく)しますヨ!」
コレである。
手間暇を考えると正気の沙汰ではない。
税込みわずか800円の本にそんなサービスとは・・・・・。
しかし著者の佐々木悠次さんと相談して、即決した。
”読者”に向けての直接的なサービスである。
希望者には、書いた遺言が通用するよう助言を行う。
このために佐々木氏が主宰する静岡県遺言書協会が協力する。
遺言を書きたい人は少なからずいる。
これは『らくらく遺言』を出版した実感だ。
発売から1ヶ月近く、今もこの本を探してくれる人がいる。
まちの本屋さんから問い合わせが入る。
この本は静岡県内の80余の書店さんに配本した。
それでも届けきれない店が何店かある。
「お客さんがほしがっている」と、そういう店からの電話だ。
■直筆で遺言を書いても残る不安とは
9月3日から地元「静岡新聞」夕刊家庭面で著者の連載が始まった。
「直筆遺言」をテーマに遺言書を書くことをおすすめする。
問い合わせが増えている、うれしい手ごたえだ。
でも最近、少し心配になって来た。
『この本を読んで本当に遺言を書いてくれるのだろうか』
書いたとしても、自信が持てないんじゃないか・・・・。
自筆の遺言書は家庭裁判所で検認を受けなければならない。
遺言書の形状,加除訂正の状態,日付,署名など検認の日現在における
遺言書の内容を明確にして遺言書の偽造・変造を防止するための手続だ。
検認により遺言書はれっきとした法的な文書となる。
いくつかの要件がそろっていないと認められない。
要件とは
①全文が自筆
②署名があること
③遺言を書いた日付
④ハンコ
であり、本来はそれほど難しい話ではない。
遺言の内容に踏み込んで、文言の効力を問うわけではないので
表現の巧拙をあまり気にする必要はない。
しかし「判ればいい」のであっても「判る」の範囲はあいまい。
なんて考え始めると、心配になるのが人情というものであろう。
何しろ、書いているのはしろうとである。
弁護士に相談すれば必ず「公正証書を」とすすめられる。
ネットで検索しても、そういう空気は色濃い。
そんなこんなで、遺言を書いた本人にしてみると
「この遺言書で本当に通用するのか」と気になるに違いない。
<裁判所で無効にされたら、元も子もなくなってしまう・・・・>
こうした読者側の不安が手に取るようにわかる。
私も行政書士の端くれなので、お客さんの不安は想像がつく。
今になって『出版しっぱなしで、それでいいのか?』と思いはじめた。
■直筆遺言普及にかける本気
そうした時に、中小企業診断士を目指している長男がポツリと言った。
「それなら遺言を添削(てんさく)してあげればいいのに」
聞いた瞬間、「えっ?」と思った。
しかし、無理ではない。
返信用封筒を同封して送ってもらえばいいだけである。
専門家が「これでいいでしょう」と言ってくれれば大安心だ。
「税込800円のためにそこまでするか!?」と聞かれたら、
出版界の常識より、行政書士としての責任感からというほかない。
もともと著者の佐々木さんと考えたことは
普及が進まない直筆遺言の良さを訴えること、だ。
本を売って「儲けること」は次の問題である。
この話を佐々木さんに提案すると即座に乗って来た。
「私の仕事というより、静岡県遺言書協会の事業にしよう」
協会には行政書士、司法書士、土地家屋調査士、税理士・・・・と、
遺言相続に絡む仕事のプロフェショナルがそろっている。
■今まで社会になかった新しいサービス
「遺言の添削」をうたったポスターのできばえはいかが?
私たちの心意気が伝わってほしい。
どういう反響があるのか、あるいはないのか・・・・・?
本を読んで「書こう」と思っても、すぐには書けないと思う。
思いを”答”の形で明確にするのは、そんなに簡単ではない。
書くほどに迷い、らくらくとは決められないのではないか。
その点、気長にお待ちしています。
遺言はただの財産分与の方法や遺産譲渡証ではない。
人が伝えるべきはやはり「生きてきた証」だと思う。
それには直筆の遺言が一番向いている。
『佐々木さん、実にいいとこ突いているなぁ』
と何度も感心しながらこの本を造った。
当初、考えもしなかった副次的なサービスだが、
期待にしっかりお応えしていくつもりだ。
※静岡県遺言書協会
<葵区オフィス>〒420-0816 静岡市葵区沓谷1-19-3 (石川方)
最終更新 2017/11/5
【『らくらく遺言』関連記事】
★『らくらく遺言』が語るもの、生きて在ったことへの「ありがとう」!
★『らくらく遺言』 遺言を書きたいあなたを助ける1冊!<PR>
★『らくらく遺言』で人生いきいき! 自筆遺言、実はスゴイ!!
◎遺言・家族信託・後見制度・認知症対策・延命と尊厳死・終活・死後の心配についてメールで無料相談を行っています。
[btn class=”lightning bg”]メールで無料相談[/btn]
<ジャーナリスト石川秀樹(相続指南処、行政書士)>
■■ 遺言相続・家族信託.net ■■